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【小説〈日本〉】「永遠に巡りあう」清水如川

あらすじ〉


君は11年前に彼女と出会った。君は彼女に惚れてしまい、毎日、文を郵送した。内容は彼女を想う一編の詩ずつである。いったい君は何通の恋文を綴っただろうか。彼女は応じることはなかった。何故なら、彼女には秘する事柄があったから。


すべては自然と消えていった。


それから、4年が経った。君は再び彼女と出会う。一緒に繁華街に遊びに行ったが、君には何も生まれなかった。君は彼女に何も感じなかったのである。けれども、彼女は何かを失う。


二人は別々の道を歩くことになる。


昨年、令和1年、まさか君は彼女にまたも出会う。君は何も感じなかったのだろうか。君は独りだ。彼女には4年越しの恋人がいる。


君は、いま、どうすればいいのだろうか。11年前からの彼女と君の変遷はいったい何なのか、と君に問うている。君からは「分からない」という類いの返答は聞きたくない。


何故なら、君は知っているのであるから。そう、それは君の言葉の通り〈宿命〉だ。


もはや、君は彼女の秘め事を知っている。君はそれを尊重する。公に明かすことはない。


君は彼女にこう言わなければならない。

「僕を覚えていますか?」

そこから真のすべてが始まる。